ケースのタイプ
標準タイプStandard type
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一般的なタイプです。深い胴部分に収納物を置き、上部をふたで塞いでしまうものです。ふたは胴部分に丁番(蝶番:ちょうつがい)でつながり、蝶番を軸にして回転運動にて開口します。ふたと胴を閉めて固定するのに錠前(じょうまえ)を使用します。鍵なしや鍵付きがありさまざまな種類があります。左図にはありませんが運搬用に取っ手(把手:つかみて)がケース形状や重心位置により取り付け場所を選びリベットやボルトで取り付けます。また運搬補助用にキャスターや肩ベルト、キャリーハンドルと言った部品も取り付けられます。
このように収納物サイズ、用途にあったケースの製作に適しています。外装材や内装の加工と言ったオプションにも対応しています。すぐに使いたいというお客様や低価格で早期納品のために、良く使われるサイズを定番として販売しています。
ケーキ箱タイプCakebox type
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このタイプは重量物の運搬、保管によく利用されます。このケースの特徴は深さ(マチ)の浅い「胴」と深さのある「ふた」は丁番ではつながっておらず分離した状態になっています。錠前を外しふたを上部へ引き抜くような開け方をします。収納物は胴部(底部分)の上に乗っている形になります。一般にふたに直角手や取っ手がつけられふたを外したり運搬する際に使用します。
また底に運搬用のキャスター(コロ)を取り付け移動を容易にします。
主に重量物、高さのある機器、横にできない収納物の運搬、保管用に使用されています。
ラックタイプRack type
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ラックタイプケースは主に電子機器(計測器)や音響機器といった機器の裏からコード等が出ているものを収め、機器をケースに設置したまま使用するものに適しています。センター部分が胴部分で底とふたが外せたり丁番でつながった状態で最大開口して使用されています。胴のセンター部分を利用してスピーカーの一部として野外でのコンサートに利用されているものもあります。また重く大きなものを収納する場合、ふたやセンター部はそのまま引き抜くかたちや分裂(組み立て式)などにして使用されています。
ケースを運ぶ場合は、キャスターを付けたりセンター部側面ゃふた上部に直角手などを取り付け、運搬する場合に使用しています。
観音開きタイプDouble doors type
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観音開きタイプは、開口部が広いためフライトケース、カメラケースや工具箱(ツールボックス)、メイク用、医療用、スポーツ用などに使用されています。
内装でも内箱を2段、3段積み重ねたり、間仕切りといった加工もでき、用途が広がります。ただし重量物や大型のケースには向いていません。運搬する場合、ふた上部に取っ手をつけることが多く、ふたの強度的にある程度の重量にしか耐えられないため小型ケースの場合に限られます。